uwasa (Japanese Edition)

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十月二十三日の早朝、吹田市江坂公園内で、厳い大柄な顔の男が、殺害されて居た。その被害者の首には、僅かに加害者が両手で絞めたと思われる絞痕が残って居たが、何故か、その痕からは加害者の左手、薬指と小指が無かった。それから殺害時の凶器と思われるサバイバルナイフが直ぐ側のゴミ入れから発見され、そして、加害者の指紋も採取された。しかし、被害者の身元は未だ不明だった。早速、前回の事件から、吹田南警察署に入って居る警視の吉田玲子と警部小川が捜査に着手した。小川は被害者の人相風体から組のもめ事と思い。神戸に本部が在る山中組に出向いたが、組のもめ事でも無かった。玲子は若手刑事、中野の協力で遺留品である凧の絵柄を要した純金製のブローチが何処の出どころか調べ、それと、当日の事件の起きる数時間前、江坂駅付近に在る二十四時間営業のドーナツショップ兼、茶店で、被害者と連れの客が話しこんでいたことが判明する。その時、被害者の方は「だんだん」と言う言葉を度々連れの男に言っていたという。この「だんだん」と言う言葉は島根地方で良く使われて居ると聞き、玲子と小川は島根に向かった。しかし、この島根ではイベントの賞品として高価な純金製のブローチなど出して居なかった。そこで聞いた事は島根地方の方言は移り移って今は愛媛県でも使われていた。その頃、大阪中之島棒放送センターで、小柳透作、ミユージカル”羽衣の舞”の長期公演がなされようとして居た。玲子と小川は時を待たず内子へ向かった。現地の警部の吉川は被害者の似顔絵を観た途端、それが解ったらしく、そこへ連れて行ってくれた。そこは内子の町並みを上がった曹洞宗のお寺、高徳寺横の町営住宅に住む石田光男と言う男だった。光男は大柄で顔も厳いし、喧嘩早い男だから、町の者は媚びを売り、光男を小料理屋等へ連れて行っていたが、今光男が居なくなれば、名前も聞かれなくなっていた。その光男が二十代の頃、小野透と言う中学生の男の子を大切にして居た。と言うのも、透の母親貞子は血友病で大阪から帰って治療していた。処が町の衆は、エイズと間違ってとり、それが風評し広まり、透親子の生活は村八分のような毎日だった。そんな差別を受けて居た透、その反対に強盗目的の光男が襲ったのが平岡に在る裕福な資産家田安家だった。そうして事は起こされた。その時孤児になったのが玲子で、偶然にもその玲子が事件を担当して居た。そうして透は大阪に出て裕福な資産家小柳雅司の養子になって、今や一流の音楽家になって居た。玲子は小野透と小柳透が同一人物だと言う事を義妹が貰って居た小柳透の色紙で確認した。小柳透は有名になって行くに連れ昔起こした罪に再悩まされ、今人気のミユージカル”羽衣の舞”のDVDの裏DVDとして告発していた。そのDVDの事は玲子達によって全て証明された。その日はミユージカル”羽衣の舞”の千秋楽の日だった。

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